渡良瀬川水系の堤防沿いを中心に、栃木県栃木市から館林市、足利市を経て群馬県桐生市まで、県境エリアを縫うように延びる全長約38kmのサイクリングルートです。全体を通して自動車の進入が制限された自転車歩行者専用道が主体となっており、信号待ちがほとんどなく道幅も広いため、ビギナーから快走派のサイクリストまでマイペースに巡航を楽しめます。獲得標高は約129mと極めて穏やかで、藤岡・館林方面から桐生方面へ向かうとごく緩やかな登り基調となりますが、勾配をほとんど意識することなく走ることができます。広大な関東平野の田園風景から、次第に桐生の山並みが近づいてくるダイナミックな景観の変化が大きな魅力です。
ルート周辺には見どころや立ち寄りスポットも充実しています。藤岡側の起点近くには広大な湿地帯と谷中湖が織りなす渡良瀬遊水地が広がり、遮るもののない大空のもとで開放感あふれる景色を満喫できます。川沿いに整備された佐野市渡良瀬川緑地などで小休止を挟みつつ足利市街地へ足を延ばせば、日本最古の総合大学として名高い国史跡の足利学校や、国宝の本堂と大銀杏を有する鑁阿寺といった歴史遺産を巡ることができます。さらに桐生側では、古くからの織物の街ならではのノコギリ屋根の工場など趣ある街並みに触れられます。遊水地そばの「小屋カフェ G-conchi」や土手近くの「カフェ サンタマリア」、足利の石畳通りに佇むスペシャルティコーヒー専門店「八蔵」など、補給や休憩に最適なカフェも点在しています。
堤防上の道は視界が開けて爽快な反面、風や日差しの影響をダイレクトに受けます。春から初夏にかけては川風が心地よく、秋には澄んだ空気のなかで周囲の紅葉を楽しめる一方、冬から早春にかけては北西からの強い「からっ風」が吹きやすいため、風向きを考慮したペース配分が重要です。また、足利周辺などでは川の右岸と左岸を行き来する箇所があるため、路面標示や案内標識を確認しながら進むとスムーズに走破できます。