長野県高山村の山田温泉から山ノ内町の志賀高原方面へと駆け上がる「湯つづき紅葉街道(県道66号・豊野南志賀公園線)」は、距離18.7kmで獲得標高1,089mを誇る本格山岳ルートです。松川渓谷に沿って山田、五色、七味、奥山田といった歴史ある名湯が点在することからその名がつき、深い原生林と渓谷美に包まれた静かなヒルクライムを堪能できます。山田温泉から笠岳峠方面へ向かう登りでは、落差約180mの名瀑を望む八滝展望台や、豪快な水流の裏側を歩ける雷滝など、迫力ある自然の造形が次々と現れます。序盤は木々に囲まれた森の中を進みますが、山田牧場を越えて標高1,900m付近の最高地点へ近づくにつれて視界が開け、重なり合う北信濃の山並みを一望できる絶景ポイントが迎えてくれます。特に秋は渓谷の岩壁から高所のダケカンバまでが鮮やかな錦秋に染まり、長野県屈指の紅葉ルートとして圧倒的な美しさを見せます。山麓の山田温泉街には総ヒノキ造りの共同浴場「大湯」や無料の足湯、そば粉ガレットが味わえるカフェ、サイクルオアシス機能を備えたスパ・ワインセンターも揃っており、過酷な登坂前後の補給や疲労回復にも事欠きません。温泉情緒とダイナミックな山岳景観が一本の道に凝縮された、健脚サイクリストなら一度は挑みたい名道です。