淡路島南東部の海岸線を走る「南淡路水仙ライン(県道76号洲本灘賀集線)」は、緑深い山岳ワインディングと太平洋の大パノラマが融合した全長22.5kmの絶景ルートです。淡路島一周「アワイチ」の中でも屈指のハイライトとして知られ、国生み神話の「おのころ島」伝承地である沼島を洋上に望みながら、変化に富んだダイナミックなライドを満喫できます。
洲本市の由良側から南下する場合、序盤の約6kmは深い緑に包まれた山あいの登坂区間となります。木漏れ日の中、最高標高158m付近の生石公園へ向かってアップダウンをこなすと、生石山展望台からは紀淡海峡や友ヶ島を見渡す壮大な眺望が待っています。ピークを越えて下り基調に入ると視界が一気に開け、コバルトブルーの海がすぐ横に広がる爽快な海岸線クルージングへと劇的に変化します。そこから先は信号や車の交通量が極めて少ない平坦基調の一本道が続き、潮風を全身に受けながら快走できます。反対に南あわじ市の賀集側から北上する場合は、開放感抜群のオーシャンビューを存分に楽しんだ後の終盤に山岳区間が待ち受けるため、脚力を温存したペース配分が鍵となります。
冬から早春にかけての季節的な魅力も格別で、12月下旬から2月には日本三大水仙群生地の一つ「灘黒岩水仙郷」にて、海へ落ち込む急斜面一面に約500万本の野生のニホンスイセンが咲き誇り、甘い香りとともに青い海とのコントラストを楽しめます。また、早春には生石公園の約260本の紅白梅も彩りを添えます。沿線は手つかずの自然が残るため店舗は限られますが、野生のニホンザルに出会える淡路島モンキーセンターや隣接するサイクリスト歓迎の喫茶食堂「ちゃりこ」、由良港周辺の海鮮処などが貴重な休憩・補給スポットとしてライドを支えてくれます。