神奈川県伊勢原市の里山から大山山麓の深い森へと分け入る「日向渓谷」は、歴史情緒と手強い激坂が融合した全長約5kmのヒルクライムルートです。序盤は秋に彼岸花が咲き誇る穏やかな田園風景の中を進み、日本三薬師の一つである茅葺き屋根の古刹「日向薬師」や、木造の三重塔がそびえる「浄発願寺」といった歴史スポットがサイクリストを迎えてくれます。しかし中盤を過ぎて日向川沿いの森林地帯に入ると表情は一変し、終盤の林道ゲート手前約1kmには最大勾配16%に達する激坂区間が待ち受けています。清流のせせらぎと涼やかな木陰に包まれながら過酷な登りを制した先には、大山の清らかな湧き水でのリフレッシュや門前のカフェで味わう甘いジェラートなどご褒美も充実しており、短い距離に凝縮された達成感と豊かな自然・文化を堪能できる魅力的な一本です。