栃木県日光市から群馬県片品村へと抜ける日本ロマンチック街道のこの区間は、ドイツのロマンティック街道に似た雄大な高原景観からその名が付けられた、全長42.2kmの本格山岳ルートです。標高804mから最高地点1,857mの金精峠へと駆け上がるコース沿いには、神秘的な高原湖や豪快な名瀑、広大な湿原が次々と現れ、変化に富んだドラマチックなライドを体験できます。
日光側から片品村方面へ向かう場合、序盤は男体山を仰ぎ見る中禅寺湖畔や、溶岩流を滑り落ちる竜頭の滝、神話の舞台としても知られる戦場ヶ原の広大な湿原を眺めながら緩やかに標高を上げていきます。湖畔のカフェや茶屋でエネルギーを補給し、豪快な水しぶきを上げる湯滝と静謐な湯ノ湖を過ぎると、いよいよ金精峠へ向けた本格的なヒルクライムが始まります。急峻な山肌を縫う連続ヘアピンカーブをクリアするにつれて視界が大きく開け、眼下に湯ノ湖や戦場ヶ原、そして堂々たる男体山を一望する大パノラマがサイクリストを迎えてくれます。
峠のピークを越えて群馬県片品村側へ入ると、原生林に囲まれた菅沼や丸沼の美しい湖面をかすめながら一気に駆け下る爽快なロングダウンヒルが待っています。下りきった先には名物の焼きトウモロコシを味わえる直売所が並ぶ通称「とうもろこし街道」が続き、走りの後のご褒美グルメも充実しています。反対に片品村側から日光方面へと登る場合は、序盤からピークまで持続的で厳しい勾配が続くため、脚力とペース配分が試されるストイックなヒルクライムが楽しめます。春の新緑や夏の避暑ライドはもちろん、山々が錦秋に染まる紅葉シーズンには息をのむほどの絶景が広がる、国内屈指の山岳ルートです。