前橋市の山麓から標高1,436mの赤城山頂域まで、約16.7kmで獲得標高1,092mを一気に駆け上がる県道4号(前橋赤城線)。毎年9月下旬に開催される「まえばし赤城山ヒルクライム大会」のコースとして知られ、山頂の大沼へ通じる3本のルートのなかで最も道幅が広く、唯一冬季閉鎖されない幹線道路です。かつて有料道路だった歴史からゆったりとした線形と良好な舗装が保たれており、極端な激坂が少ないため一定のケイデンスを刻みやすい正統派の山岳ルートとして多くのクライマーを惹きつけています。序盤には高さ約21mの「赤城神社 大鳥居」がそびえ、ヒルクライムの始まりを告げる象徴的なランドマークとなっています。山麓から中腹にかけては「山のフモトのパン食堂 Cou屋」や古民家カフェの「初雪堂」など、ライド前後の栄養補給や休息に立ち寄りやすい飲食店も充実しています。
直線基調でじわじわと脚を削る序盤を過ぎ、標高約700mの「SUBARU ふれあいの森 赤城」や姫百合駐車場を越えると、ルートは濃密な森林地帯へと分け入ります。ここからは1番から69番までのカーブ番号標識が設置された連続スイッチバック区間となり、番号を数えながらヘアピンカーブをクリアしていく達成感が味わえます。登りきった先の新坂平には「赤城白樺牧場」が広がり、初夏のレンゲツツジの群落や秋の紅葉・黄葉など四季折々の美しい高原風景が迎えてくれます。さらに足を延ばせば、カルデラ湖の大沼や上野国二宮の赤城神社へと巡ることができます。
一方、山頂から山麓へ向かう下り方向は、約17kmにわたって高低差1,000m以上の急勾配と見通しの悪いコーナーが連続するテクニカルなダウンヒルへと一変します。登りでは脚力とペース配分、下りでは繊細なブレーキングと高い集中力が試される、走りごたえ十分な名峠です。