長野県高山村と群馬県嬬恋村の県境をゆく万座道路は、標高1,700mから2,000m弱の亜高山帯を縫うように走る山岳スカイラインです。「上信スカイライン」の通称でも知られ、大前須坂線と志賀草津道路を結ぶこの区間は、隣接する志賀草津道路と比べて交通量や人工建造物が極めて少なく、原生林と笹原が織りなす静寂のなかを快走できる穴場ルートとして高い人気を誇ります。道中では標高2,000m超の独立峰・笠ヶ岳を間近に仰ぎ、標高約1,831mの万座峠からは浅間山や嬬恋高原を一望する大パノラマが広がります。ルートは中間地点の万座温泉付近(標高約1,726m)へ向けて一度下ってから再び稜線へ登り返すダイナミックなアップダウン構成となっており、特に万座温泉周辺から志賀草津道路側への登り返しでは急勾配が脚を試します。高山村側の起点付近には北アルプスを望む山田牧場があり、見晴茶屋の焼きチーズカレーや濃厚ソフトクリームで補給を整えてからスタートするのが定番です。また、原生林にひっそりと佇む火口湖の弦ヶ池や、白い噴煙が吹き上げる万座空吹、白濁した硫黄泉が湧く万座湯畑など、活火山ならではの迫力ある景観と名湯の風情を合わせて堪能できます。